2009 夜の森(よのもり)夜桜見物
2009.4.11
カメラ:ニコンD300;シグマ18-200mm、レンズベビー2.0
    キヤノン G10
桜が咲くと何故かソワソワして家にじっとしていられなくなる。殊に天気が良い日はなおさらだ。
いわき市でも関東より1週間遅れて桜前線がやってきた。
冬の眠りから突然目覚めたような満開の桜。
青空の下も最高だが、いわき市北部の双葉郡富岡町の夜の森(よのもり)の桜並木がライトアップすると聞いて居てもたってもいられなくなり、夜桜見物に出かけた。
いわき市勿来では桜が満開。
午後三時過ぎ。常磐道終点の富岡まで車を走らせインター脇の駐車場に車をとめる。
今から行く桜まつりの会場には駐車場があるが、混んでいて出入りが容易でないと聞いていたのでインターから2キロほど県道を歩いて桜並木へ向かう。
30分ほど歩いて到着。
桜並木は満開。
1キロくらい延々とピンクのトンネルが続く。
桜並木のそばの公園では屋台が出て美味しそうな匂いがたちこめ、大変賑わっている。
広場ではヨサコイソーランのコンテストが行われていてたくさんの団体が躍っていた。
芝生の上で飲み食いしながらそれを見物する人々。
みんな春を楽しんでいるようで、こっちもウキウキしてくる。
のんびりマッタリとしていると、次第に日が暮れ始める。
午後6時くらいだろうか、道路に規制がかかり、ライトが点灯された。
刻一刻と空が暗くなり、それにつれて桜が静かに輝いてきた
上を見上げると桜の花ひとつひとつが宇宙に浮かぶ銀河のようで今にも吸い込まれそうだ。
 
夜桜が周囲のの光や音を吸い込んでしまっているのだろうか。
これだけ人がいて喧騒があふれているのに、一歩離れた暗がりはどんな夜の山奥よりも静かで暗い。
一瞬しか見ることのできない桜の儚さからくるものなのだろうか。
それとも何か心の暗がりそのものなのだろうか。

夜桜はただ綺麗なだけではなく、暗がりへ誘い込むような妖しさも併せ持っているような気がする。
夜桜の美しくも妖しい雰囲気に飲み込まれまいと夢中でシャッターを切った。
桜並木を何往復しただろうか。
とても寒くなってきた。
時計を見ると9時になろうとしていた。

そろそろ桜祭りの終了時刻である。
夜桜に別れを告げ、一人街灯もない田舎道を駐車場へ向かって歩いた。
でも、さっきの暗がりよりも明るく感じたのは気のせいだろうか・・
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