2010年GW:富士五湖物語
2010.5.3
自転車:ランドナー(丸石エンペラーTM)
カメラ:キヤノンG10
富士山は日本を代表する山、いや日本のシンボルといっても過言ではないかもしれない。
よく晴れた日に、ビルの隙間からあるいは小高い坂の上から富士山が見えた時の喜びは格別で、ついつい子供みたいにはしゃいで誰かに自慢したくなってしまう。
ある日、そんな富士山をずっと眺めながら走ってみたいという衝動に駆られ、よく晴れたGWのまっただ中に、富士山麓を一周してみることにした。
実走コースはこちら
走行距離:140`

今年のGWは東京の実家に泊まっていたのだが、まず何よりも心配だったのがスタート地点と考えていた河口湖に着くまでの渋滞だ。
これまで連休の渋滞とは無縁の土地に住んでいたのですっかり忘れていたが、GWの渋滞は尋常ではないのだ。
しかし早朝なら大丈夫ダベと高をくくっていると、何と朝の5時から中央道は数十キロの渋滞予測とネットで知った。
これでは走りだすのが夕方になってしまうということで、「下道作戦」を発動。朝の5時に家を出発し、6時半には都内を抜けて相模湖に到着。そこからR413をひた走って7時半には出発地点の山中湖に到着した。
都内の環八は5時だというのに車がワンサカいて焦ったが、町田経由の道はガラガラで、うろついているのは烏くらい。何とか時間をロスすることなく、スタート地点に立てた。
山中湖では首尾よく湖畔の無料駐車場をゲット。
近くにトイレもあり申し分ない。
ここで朝食(母親が作ってくれた)を食べ、自転車を組み立てて出発。
8時過ぎにスタート。
とりあえず、今日は富士山麓一周とともに、「富士五湖物語」と題して山麓に点在する5つの湖(富士五湖)を全て網羅するという計画。
先が長いので、山中湖はぐるりと一周せず通過することにする。
山中湖からR138を富士吉田へ向かう。途中の「富士吉田」道の駅には富士山の今はなきレーダードームが展示されていた。
ここからR137へ入って富士吉田経由で河口湖へ向かう。
振り返ると富士山が堂々と構えている。
山麓だが意外と遠くに見える。
「金鳥居」。
富士吉田登山口の出発点でもある。
ここからだと2800mくらい登るらしい。
いつかここから登ってみたい。
今日は登らずに先に進むことにする。
富士急ハイランドにて。
ここのフジヤマにもいつか乗ってみたいなぁ。
★河口湖、西湖、精進湖、本栖湖
・・・と思っているうちに河口湖に到着。
このころには薄曇りから次第に太陽が顔を出す。

河口湖大橋を渡らずにグルリとr21を走る。
次第に富士山が見えるようになる。
そういえば、中学生のころこの河口湖に移動教室で来たような気がする。その時の早朝に見た朝もやの富士山がいまだに印象に残っている。

r21は湖岸を忠実になぞって走ってゆく。
常に富士山が見えていて、大変気持ち良い。
しばらく行くと西湖への登りにさしかかる。振り返ると河口湖が輝いている。
トンネルをくぐって西湖に到着。
西湖は河口湖とは全く違う雰囲気で「高原の」静かな湖というイメージだ。
観光ホテルは無く、喧騒とは無縁の天上といった感じ。
ここも湖岸を忠実に走る。
静かな湖面の上に富士山がちょこんと顔を出していた。
西端の駐車場にて。
西湖の次は精進湖。
この付近の国道では渋滞が発生していた。
赤池という交差点からみると、あれっというくらい小さく見えるが・・・
グルリと対岸まで回ってみると奥が深く、湖水ギリギリまでテントが張れるキャンプ場がある。
正面に富士山を見てのキャンプは最高だろうなぁ。
西湖のストイックな感じとは違って、賑やかな楽しい雰囲気。
精進湖を一周してR139に復帰するとすぐに本栖湖に到着する。
国道からすぐの駐車場からは湖が見渡せる。
本栖湖も一周することに。
本栖湖はとにかく、湖水の色がきれいだった。
深く、しかし明るい色の湖水が五月の太陽に照らされて輝いている。
ここまで入ってくる車は少なく、とても静か。
ここで、12時くらいなのでお握りを食べた。
走るにつれて富士山が見えるようになる。
1000円札に描かれている「逆さ富士」の構図だそうだ。
今日は逆さ富士(湖面に映る富士山)は見えなかった。
富士吉田や河口湖から見る富士山とは少し形が違う。
それにしても、湖が綺麗に輝いている。
新緑も燃えるようで、風はまだ涼しいが、陽だまりで転がって昼寝したくなるくらい気持ち良い天気だった。
湖の南側は新緑の中を走る。
気持ちの良い本栖湖を一周してR139へ戻る。
少しなごり惜しい。
ここで13時くらい。
湖がどれも個性的で、しかも気持ちがよかったのですっかり忘れていたが、山麓を一周して山中湖に帰らねばならないのだ。
少し登って、朝霧高原へ向かって一気に下る。
途中に道の駅。
富士山も常に左手に見える。
この付近は牧場が多く、富士山をバックに牛たちがのんびりと草を食んでいる。
北海道と見まごう景色。
牧場の中をひた走って、白糸の滝(今回は時間が無くてパスした)の付近からr72に入る。
そこからは樹林帯の中のアップダウンを越えてゆく。
景色が単調で若干萎えるが、時折姿を見せる富士山に元気をもらう。
このあたりの富士山は三角形が鋭い感じ。
R469に入ってからも小刻みにアップダウンを繰り返す。
富士山こどもの国までは基本的に登り。
景色も単調でダラダラ登るので相当疲れる。
しかし、そこからは御殿場に向かって一気に下る。
御殿場付近からの富士山。
そろそろ夕景に染まり出す?!
陸自富士演習場の入口。
雲が出始めた。
R138に合流すると、山中湖へ向かって再び登りだす。
国道は富士五湖道路⇒中央道へ向かう車で大渋滞となっていた。
その脇を登ってゆく。
途中で富士山の頂上に太陽が沈んだ。
何とも言えない情景だった。
須走から籠坂峠までの最後の登りになる。
もう空は赤く染まっている。薄暮の中ゆっくりと登り、峠に到着。
ここからは山中湖へ下るだけである。
山中湖へ着くと、ちょうど太陽が沈むところだった。
夕景に富士山が浮かび上がる。
様々な姿を見せてくれた富士山とその自然に感謝しつつ、帰路に就いた。
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